世界のゴルフ場の総数はおよそ31,000コース(2015年 R&A調べ)。
その数ある中でも人気、美しさでNo.1のコースがペブルビーチ ゴルフリンクスでしょう。
世界中のセレブがこのリゾートコースを訪れます。
しかし、プチセレブの日本人でもプレ―は可能。安くプレーする方法とレポートを私の経験を元にお届けします。
【目次】
1. 神様が創りあげたリンクス
2. ペブルビーチ リゾートへの予約
3. スパイグラスヒル ゴルフリンクスでプレー
4. ロッジ アット ペブルビーチ
5. 憧れのペブルビーチ ゴルフリンクス
6. お土産と17マイルドライブ
1.神様が創りあげたリンクス
ペブルビーチ ゴルフリンクスには逸話が尽きません。
ジャック・ニクラスに「もしも人生最後に1ラウンドしかできないとしたら、私はペブルビーチを選ぶ。」と言わしめたコースであり、日本企業がバブル期にここを買収した時は「アメリカの魂を日本に買われた。」と非難されたりもしました。
ペブルビーチGLは今年(2019年)が開場100周年。
毎年2月に『AT&Tペブルビーチ ナショナルプロアマ』の会場となっていますが何といっても、これまで5回の『全米オープン』を開催していて、今年、6度目となる全米オープンの舞台となったことでしょう。

◆過去の優勝者たちのレリーフ

◆過去6回のU.S OPENのロゴ入りボール
そして、美しさでも難しさでも世界№1と言われ、世界のゴルフコースランキング(米ゴルフマガジン社発表)でも何度も1位に輝いていますよね。
特に有名なのが7番ホール。わずか109ydしかないショートホールなのに強いアゲインストのためJ.ニクラスがドライバーを持ったエピソードは有名です。

◆7番ホール。海に向かって狭いグリーンにショット。

◆’91年のお土産の絵画
私は1991年にペブルビーチGLでラウンドしています。バブル期で取引先の招待でした。しかし、当時はゴルフを始めて5年ほどで若かったこともあり満足のいくラウンドではありませんでした。それでも全ホールの景色が記憶に残り、それは褪せることがなかったのです。
「死ぬ前にもう一度、ペブルビーチGLでラウンドしたい」と思い続けてようやく28年後の今年、再訪することができました。
今回の旅行は「マスターズ観戦&ペブルビーチ」ツアーでしたが、実はメインはペブルビーチGLでのラウンドだったんです。

◆1991年のネームタグと今回2019年のネームタグ
2. ペブルビーチ リゾートへの予約
モントレー半島の一角にあるペブルビーチGLは「ペブルビーチリゾート」という名で4つのコースを有しています。
ペブルビーチ・ゴルフリンクス、スパイグラスヒル・ゴルフリンクス、ザ・リンクスアット・スパニッシュベイ、デルモンテゴルフコースから成る一大リゾート。

◆ペブルビーチリゾートの4コースのロゴ入りボールと’91年に買ったボール。
ホテルも3棟あり、広大な敷地内にはテニスコート、スパ、ショッピングゾーン、レストラン等が建ち並びます。
そして施設はどれも超一流。全米有数のハイクラスなリゾート施設なんです。

◆ホテルにあるPebble Beach Resort Map
マスターズの記事の中にも書きましたが、日本の旅行会社ではマスターズ観戦とペアリングしてペブルビーチリゾートに向かうツアーが多くあります。
もちろん高額であることは言うまでもありません。
というのもペブルビーチGLは最低2泊しないとラウンドさせてもらえないんです。
しかも、ペブルビーチGLだけで2ラウンドはできず、他のコースとのセットです。
(前回はこんなルールはなく、ペブルビーチだけを2ラウンドしましたが…。)
しかし、スパイグラスヒルGLは世界11位のコースですし、他のコースも素晴らしいコースです。
今回、私たちは初日にスパイグラスヒルGL、翌日にペブルビーチGLという予定にしました。
もちろん、この予約も旅行会社ではなく直接インターネットで予約しました。
2泊、2ラウンド $1,449(¥159,390)でした。
宿泊はLodge at Pebble Beachという5つ星ホテル。ガーデンビューといって、僕らの部屋からは1番ホールが見えました。
さて、一般の旅行会社の場合はどうでしょう。

※いずれも期間は4月中旬。航空機はエコノミークラス。ツインルームの料金です。

◆ベッドが高すぎる部屋。50㎡くらい。

◆洗面所とクローク。
3. スパイグラスヒル ゴルフリンクスでプレー
ホテルにチェックインしてすぐにSpyglass Hill GLへ車で向かいました。
本来ならば前日に宿泊して、翌朝のプレーだったのに、アトランタでのレンタカーのトラブルで不運にも予定の便に乗れず、翌日早朝の便でサンフランシスコ空港へ。そこからまたレンタカーで2時間。ようやく到着し、15時頃からプレーができたのです。

◆練習場。ボールは無料で天然芝から打てる。

◆時計はロレックス。

◆素朴な感じのクラブハウス

◆中では軽食が食べられる。
スパイグラスヒルも『AT&Tプロアマ』のコースとして使われ、最初の5ホールが『砂丘』と呼ばれ海に面しています。
スパイグラスとは望遠鏡のこと。由来はスティーブンソンの冒険小説「宝島」から。
スコアカードを掲載しておきますね。

◆コースレートはフロントティで71.6。難関なことがわかります。
ここはパーを取るのが難しいコースです。全米屈指の難コースというのも納得です。芝が粘るのと、海に向かって打つホールは風を読めません。
ブッシュに入れるとまず見つかりません。
下りのグリーンは鬼のように速いですし、バンカーが良く利いています。

◆1番ホール 529yd Par5

◆3番ホール Par3から4番を望む


◆6番ホール以降は森のコース。オーガスタをイメージして造形されたそうです。
惨憺たるスコアでクラブハウスに戻ってくると、スタッフがここに座ってと指示します。なんとシューズの汚れをエアーを使って取ってくれるサービス!
そして記念にと「ネームタグ」をプレゼントしてくれました。
4. ロッジ アット ペブルビーチ
宿泊したホテルのゴージャスさには驚くばかりです。
本当ならばゴルフをしないでホテルの施設や周辺をドライブする一日を設けてもいいくらい、見どころ満載です。
1991年に訪れた時よりもホテルが増設されているのにも驚きました。
ここは名前の通り、2階建てのロッジ棟が立ち並んでいるので、外出して戻ると、どこが自分の棟だったか迷子になりそうです。

◆バルコニーから1番ホールとロッジを望む
レストランもシーフード、ステーキ、BAR等充実の5店舗を構えています。宿泊してない観光客も食事に来るほどです。

◆フロント近くのStillwater Bar&Grill

◆廊下には数々のトロフィーや写真が。
しかし私たちの夕食はカーメルのレストランへ行きました。節制ツアーですから(笑)
このカーメルというエリア全体がリゾート地であり、芸術の街。
レストランやギャラリー、雑貨屋が集まっていて、ここを歩くだけでも一日を過ごせる場所なんです。
ホテルの部屋を紹介します。
今回は増設された新しい棟の部屋で前回よりも狭いように感じました。
冷蔵庫の飲み物はアルコール以外は無料です。
昨日泊まれなかったのでもっとこの部屋でゆっくりしたかったのが本音でした。

◆各部屋に暖炉が。

◆浴槽の広いこと。

◆浴槽の横はシャワールーム。

◆充実のアメニティ。使いきれない。

◆ペブルビーチリゾートの歴史がわかるパンフレット等々。
◆レクサスは全米の一流リゾートで専属レンタカー契約してるんですね。

5. 憧れのペブルビーチ ゴルフリンクス
この旅の最後のラウンドは、28年間待ったペブルビーチです。
朝食はコース前のギャラリーカフェでスタート前の緊張をほぐします。

◆Gallery Café

◆店内はカジュアルな雰囲気。

◆朝焼けの1番ホールとレリーフ 332yd Par4

◆ここの時計ももちろん。


オーガスタは暑くてたまらなかったのに、ここペブルビーチGLは寒いくらい。
スタートホールのティーショットはナイスショットだったのに、2打目でダフり、このアゴの高いバンカーに捕まる始末。
あちこちで全米オープン用のギャラリースタンドや、テントを建設中です。
’91年の時は翌年の全米オープンに備えて、7番のティグランドはかなり前の仮設から打ったけど、今回は2か月後に控えているというのに、そうした養生はしていませんでした。

◆1番ホールのバンカー

◆全米オープンの準備が着々と。
この日のラウンドはキャディマスターに依頼されてゲストが一人入りました。
ひとりで来ている米国人ビジネスマン。キャディまで連れてきてます。聞くと、ここでキャディを雇ったんだそう。
私たちはカートですが、彼もキャディも歩きです。それにキャディはレッスンまでするんですね。彼は身長もあり、スイングもキレイで、まるでプロとラウンドしている気分にさせてくれました。

◆4番ホールには船着き場が。

◆5番ホール 130yd Par3でゲストと。
僕が前回来て、最も印象的だったホールが6番ホール。
前回はカートに積んであったサンドイッチをカモメに食べられたのがココだったということもありますが。(笑)
とにかく、この6番から8番ホールまでの景観がものすごいんです。
本当に「時間よ止まれ」と思いながら、幸せを噛みしめてラウンドしてました。

◆6番ホール 467yd Par5のグリーンからの眺め。

◆グリーンにはのんびりと海鳥が。
ところが、6番ホール、グリーンエッジからの4打目で腰に激痛が走り、その場で私は倒れてしまったのです。ギックリ腰です。毎年のようにやるんですが、なにもこんな大切な日にならなくても(涙)

◆7番 94yd Par3 腰痛をかばったショット(笑)

◆J.ニクラスが人生最後のショットをするならこの8番の2打目の海越えだと言った。
仲間からはリタイヤを勧められましたが、念願のペブルビーチGLに来て、そんなことはできません。
痛みは波のように引いていく時もあるので、腰に負担をかけぬよう、軽いスイングを心掛けてなんとか、名物ホールの17番、18番へ。
17番は1982年の全米オープンでワトソンがグリーン脇の深いラフからチップインを決めて、J.ニクラスを破り優勝した伝説のホール。
そして18番は左側がすべて海のPar5。’91年の時は右側にある別荘のガラスを割り(これは弁償しなくても良いそうだ)、海に3発入れてなんと21というスコアでした。
しかし、17番に来てこれまでと比較にならない激痛が!
結局、両手でスイングができなくなり、左手1本でスイング。
17番は163ydのグリーンに乗せるまで5打を要し、18番は7打を要しました。トホホ。。結局、OUT53、IN53、計106というスコアでした。

◆17番ホール 163yd Par3

◆18番ホール 509yd Par5
6. お土産と17マイルドライブ
今回は腰痛で満足なラウンドができませんでしたが、『死ぬ前にもう一度必ず来る』と決意を新たにしました。
今年(2019年)の全米オープンの覇者は35才のゲーリー・ウッドランドでしたね。
これまで10年置きにペブルビーチで全米オープンは開催されてました。
1972年、1982年、1992年と。しかし、例外としてミレニアムの2000年と開場100周年の2019年の今年にも開催しました。次回は2030年という噂も。

◆ロッカールームは一般客は使えない。

◆偉人となった選手のネームプレート。
さて、ペブルビーチのお土産です。
ここはShopがジャンル別、男女別に数軒あり、目移りがハンパありません。
デザインも質もマスターズよりもGoodです。結局、私はここで30万円以上も買ってしまいました(笑)

◆Golf Shopの店内

◆ヘッドカバーはかなりいいお値段。

◆キャップはこれまでの6回分の全米オープンのロゴが刺繍してある。

◆革製のポーチ/マーカー付きグリーンフォーク(上は’91年のもの)
しかし、思い出にこんなモノも持って帰りました。
ラウンドしたコースのバンカーの砂。甲子園じゃないんだから(笑)

◆日本からジップロックを持参したという用意周到さ(笑)
ペブルビーチリゾート全体を取り囲む海岸沿いの道路が『17マイルドライブ』というドライブコース。私たちはその起点ともいうべきペブルビーチを後にし、南下してロスアンジェルスに向かいました。
海岸沿いの景観や海岸で寝そべるアシカや海鳥は助手席ならば楽しめますが、ロスまで3時間以上。途中にコンビニもパーキングもほとんど無く、かなりのワインディングロードです。
初心者は危険ですから気を付けましょう。


ペブルビーチリゾートの旅行記はいかがでしたか?
ゴルフができない奥様でもコース内を一緒に歩くことは許されていますので、ご夫婦で行かれてはいかがですか?
サンフランシスコとロスアンジェルスの中間にあるペブルビーチ。どちらかの街とセットで行かれてはいかがでしょう。


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