「フェラーリの始め方」VOL.2
フェラーリ特有の保管の注意点

  1. スーパーカー
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前回はフェラーリを購入した後のいろいろなコストについて、
実体験をもとにモデルごとに説明してきました。

さて今回は、特に保管方法にしぼって、フェラーリ特有の気をつかう点、注意点についてお話したいと思います。

1.いたずら防止より劣化防止
2.数日使わないなら必ずバッテリー充電を
3.   コンセントがあれば充電OK
4.   充電器の保管にも注意
5.   まとめ


1.いたずら防止より劣化防止

フェラーリのような高額スーパーカーを所有しようとする時、保管場所としては、室内駐車場の確保が必須となります。
実際、野ざらし状態で保管されているフェラーリを見たことある方は、いないのではないかと思います。

では、なぜフェラーリの保管には、室内駐車場が必要なのでしょうか。

一つの理由は、“いたずら”等を防ぐ防犯目的ということがあります。
高額なフェラーリは、いたずらされたり当て逃げされたりしたら、それだけでとてつもない修理費がかかってしまいます。

そのため、フェラーリにはいたずら防止や当て逃げ対策として車載カメラも必須です。
駐車中も監視する24時間作動式のカメラです。多くのオーナーが駐車中も監視できるカメラを備えつけています。

storage space


しかし実は、実際に駐車中のフェラーリにいたずらされたという話は聞いたことがありません。

フェラーリの場合、いたずらは、する側にとっても、もし捕まったら高額な修理費を負担しなくてはなりませんので、軽はずみにできる行為ではありません。
しかも、車載カメラや周辺に防犯カメラを設置している可能性が高いため、かえってフェラーリは狙われにくい車という事が言えます。
いたずら目的で手を出すにはリスクが高すぎる車、ということでしょうか。

もう一つの室内駐車場が必要な理由は、車体の劣化防止ということです。
実は、“いたずら”防止よりも、こちらの理由のほうが大きいと言えます。

クルマは保管中に日の光や雨風にさらされることで、確実に劣化していきます。
フェラーリを“雨の日には使わない”オーナーが多いのも、この理由によるものです。
フェラーリの中古車情報を検索してみると、車両のアピールポイントとして、
『室内保管!雨天不使用!』などと強調されていることが多いです。
これによって、前オーナーはフェラーリを大事に扱っていたんだなということがわかります。

天候を気にしなくてはならない車、フェラーリ。
こうして、フェラーリオーナーは日ごろからフェラーリを大事に保管しているのです。
室内保管に多大なコストはかかりますが、それができなければ真のフェラーリオーナーとは言えないということかもしれません。


2.数日使わないなら必ずバッテリー充電を

前述のとおり、フェラーリには防犯用の24時間作動式カメラは必須です。
この24時間作動式というのが、フェラーリの保管では大きな負担となってきます。

タワーパーキングなど駐車中に人目に触れない保管方法であれば、保管時の監視は不要ですが、旅行などで違う場所に駐車する場合、監視の必要がでてきます。
たとえ高級ホテルの地下駐車場であったとしても、いたずらや当て逃げのリスクはなくなるわけではありません。

24時間作動式カメラは、エンジンを切っても作動させておく必要があるため、カメラの電源はバッテリー直結にせざるを得ません。
つまり常にバッテリーが消耗している状態になります。

battery


前回のコラム「フェラーリ購入後にこれだけかかる維持費」の「弱すぎるバッテリー」でもお話ししたとおり、ただでさえイモビライザー(盗難防止装置)によってバッテリーが消耗していっているなか、監視カメラのためにエンジン停止中も24時間バッテリーを使われてしまっては、ひとたまりもありません。

私の実感として、バッテリーに関してはフェラーリ360、F430、458とモデルが新しくなるにつれて弱くなる速度が速まっている気がします。

フェラーリ458では、たった3日放置しただけでバッテリーが力尽きていて、JAFにお世話になっていました。
私が連絡すると、JAFのスタッフの方には『毎度どうも!』とイジられる始末です…

久しぶりに乗ってみよう!というときにバッテリー切れ。
それを防ぐためには、たった数日でも使わない日が続くのであれば、充電が必要になります。

こんな不便なクルマはありませんよね。


3.   コンセントがあれば充電OK

ではどうすればよいか。

フェラーリの場合、バッテリー充電器が付属されていて、100Vのコンセントがあれば、保管中もバッテリーを充電することができます。

保管場所に駐車中は、この充電器を接続して、常にフル充電の状態を保っておくのです。
充電の差込口は、フェラーリ458の場合、助手席のグローブボックス下にあります。

assistant driver’s seat


とはいえ、充電するためには、まず保管場所の駐車場にコンセントがなければなりません。タワー型など、機械式の駐車場では、まずコンセントはなく、その場合は保管中に充電はできません。

駐車場内にコンセントがあったとしても、自車の駐車スペースから近くないと意味がありません。
延長コードを使う場合、ほかのクルマの周りをコードが這うことになります。

フェラーリを安全に保管するには、駐車中もコンセントを使用できるという条件をクリアしている駐車場でなければならず、駐車スペースの狭い都心部などでは、なかなか見つけられないのが現状です。

駐車中も充電できるコンセントが設置されていなければ、毎日のようにエンジンを小一時間かけっぱなしにする手間をかけるしかありません。


4.   充電器の保管にも注意

また、充電器の保管方法にも注意が必要です。

フェラーリの場合、バッテリーがあがるとトランクも開けられなくなりますので、
充電器を使わないとき、安易にフェラーリのトランクに保管していると、充電器を取り出せないという悲しい事態に陥ります。

実際に充電器をトランクに入れっぱなしだった私は、トランクを開けるためだけにJAFを呼んだこともあります…

バッテリーあがりを繰り返しているとバッテリーも劣化していきます。
大容量の特別仕様バッテリーになりますので、大手のカー用品店でも在庫がない場合が多く、ディーラーに交換を依頼するとなると、工賃込みで5万円は下らないはずです。


5.   まとめ

いかがでしたでしょうか?

フェラーリ特有の保管の注意点としては、
「カメラで常に24時間監視しながら、コンセントのある屋内駐車場で充電しながら保管する」ことが重要になります。

私の考えでは、こうした駐車場を確保するのがフェラーリ所有の前提であるといえます。
そうまでして保管方法に気をつかわなければならないのがフェラーリという事もできます。

皆さんも、フェラーリを始める際には、保管方法に気を付けてオーナーライフを楽しんでください!

ちなみにスクーデリアのカーシェアリングに入会すると、
年間100万円の年会費+αのみ、購入資金ゼロでフェラーリに乗れるようになります。

面倒な保管方法も、バッテリーあがりも、心配することなく、
常にメンテナンスの行き届いたフェラーリに乗ることができます。
また、フェラーリだけでなくマクラーレンやランボルギーニなどのチョイスも可能です。

乗る機会の少ないスーパーカーですから、購入するより賢い選択をしてみてはいかがでしょうか。

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