誰もがあこがれる夢のクルーザー生活。
海の上には道路標識も交通渋滞もありません。
どこへ向かおうと自由、思うままに航海する事が可能です。
一般的にセレブなイメージのクルーザーですが、
マリンライフを始めるには一体どんな準備が必要なんでしょうか?
資金はいくらくらい必要?
購入した後にかかる維持費は?
マリンライフ関わる疑問にお応えし、マリンライフの始め方をご紹介します!!
【目次】
1.クルーザーとは?
2.クルーザーがあると何ができるの?
3.クルーザーを購入するために必要な事は?
4.クルーザーってどこで買えばいいの?
5.クルーザーを所持するとかかる経費って何?
6.シェアリング(共同所有)でマリンライフ
1.クルーザーとは?
クルーザーとは、一般的にクルージング航行を目的とした船舶で、トイレやベット等の居住設備を有する船の総称で、これといった明確な定義はないようです。
主な推進設備として、帆を使用するヨット(クルーザーヨット)と、動力機関(モーターやエンジン)を使用するモータークルーザー等があります。また、その両方の推進設備を有している船舶もあります。特に主にレジャーを目的として使用される船舶は、プレジャーボートとも呼ばれます。
クルーザーには様々な大きさ、用途に応じたタイプがあります。釣りをするためのクルーザーもあれば、スポーツ志向のスピードボート、クルージングを楽しむためのサロンクルーザー等、目的に応じたスタイルもありますし、価格も数百万円で買えるものから、数億円するものまであります。自分自身のクルーザーの用途、予算などに照らし合わせて、目的に合ったクルーザーを探してみてください。
2.クルーザーがあると何ができるの?
・クルージング
クルーザーに乗って海上から様々な景色を見てみましょう。
普段、陸から見ている景色とは全く違った風景を楽しむことができます。いつもは高速道路の上を渡っていた橋の下をクルーザーでくぐり抜けたり、海沿いの施設も海上から眺めると全く違った顔を見る事ができます。
桜の季節には、海上からの花見もできますし、夏であれば、浅瀬に錨泊して海水浴を楽しむこともできます。また花火大会も混雑する陸地の会場をよそ目に、広々とした自分だけの空間であるクルーザーから観賞できます。
またクルーザーに乗って色々な所に行ってみましょう。各地にある海の駅に予約して、ビジター係留させてもらいましょう。有名な海鮮レストランで海の幸を楽しんだり、潮干狩りに出かけたり、海岸沿いのアウトレットで買い物に興じるのも良いかもしれません。離れた離島で泊まり旅行にだって出かけられます。車や電車で行くのとは、まったく違った小旅行が楽しめるでしょう。
・釣り
釣りをするためにマリンライフを始める方は多くいらっしゃると思います。船釣りであれば、陸釣りとは違い、自由にポイントを探っていく事ができます。
また、乗合船ですと、キャストのタイミングから狙う魚まで、船長の指示に従って竿を動かすしかありませんが、自分で操縦するクルーザーであれば、スタイルに合わせた自由な釣りが楽しめます。魚群探知機を見ながら、お目当ての魚を見つけて、自分だけのポイントをじっくりと探すこともできますし、自由気ままに流し釣りをすることも、トローリングで大物を狙うことだって可能です。
・スポーツ
マリンライフといえば、スポーツと考える人もいらっしゃるでしょう。クルーザーがあれば、ウエイクボードや水上スキーなどの本格的なスポーツを楽しむ事もできます。また、バナナボートやトーイングチューブなど、気軽に楽しめるレジャーもあります。スピードが好きな人は、スピードボートでプレーニング(水面と並行になると水の抵抗が急激に減って、水の上を滑走するように進む状態)して、水の上を飛ぶようなスリルを楽しんでみてください。
・バーベキュー
マリンライフとは直接関係ありませんが、多くのマリーナではバーベキュー施設を併設しており、クルージングと一緒にバーベキューを楽しむこともできます。山や川でのバーベキューとは一味違って、潮風を感じながらのバーベキューは格別です。
3.クルーザーを購入するために必要な事は?
・まずは免許を取得しよう!
日本国内において、動力設備を有するクルーザーを操縦するためには、小型船舶操縦士免許が必要になります。免許の区分は、一級、二級、特殊とわかれていますが、特殊小型船舶とは水上オートバイの事を指しますので、一般的なクルーザーを操縦するために必要な免許は、一級、二級の小型船舶操縦士免許ということになります。試験科目は、身体検査と学科と実技になりますが、二級であれば、最短で講習2日間、費用も10万前後くらいで取得可能です。満16歳以上(一級は満18歳以上)であれば、誰でも取得することができます。
一級、二級の区分は、操縦できる船舶の大きさや、航行できる区域の制限によって変わりますが、あまり遠出する事なく、沿岸でのクルージングが目的なら二級でも十分にクルージングを楽しむことができます。
一級免許となると航行区域に関する制限もなくなり(ただし、一定の条件による)、免許取得に必要な講習も4日間(最短で3日間)と、二級の倍の講習時間になりますので、より詳しく航海術や学科について学ぶことができます。
クルーザーに特に興味のある方は、一級にチャレンジするのも良いかもしれません。費用はだいたい15万前後くらいのようです。
・保管場所の確保
クルーザーを購入するためには、保管場所が必要になります。
ある程度の大きさのクルーザーであれば、マリーナでの保管が必要になりますので、まずはマリーナとの契約が必要となります。
保管方法は水上での係留保管と陸上保管があり、マリーナによって、保管方法は変わります。
東京近郊のマリーナでは、ほとんど満艇となっており、新規に契約できる空き区画がないことがほとんどのようです。
筆者も、クルーザーを購入する際は、実際にマリーナの保管場所を確保するのに苦労しました。
実は裏技ですが、そのような場合には後述するマリーナ保管場所つきの中古艇を購入する方法があります。
4.クルーザーってどこで買えばいいの?
・新艇を買う
新艇を買うのであれば、マリーナ等が販売代理店になっている事がありますので、マリーナで相談してみてください。
ただ、海外のメーカーですと、代理店が特定されておりますので、直接販売代理店に連絡するか、ボートショー等の展示会でアプローチしてみてください。
・中古艇を買う
中古艇の場合、斡旋業者から購入する場合と、直接、売主から個人売買で購入する場合に分かれます。斡旋業者から購入するのであれば、マリーナ等で中古艇の斡旋売買をやっている事がありますので、マリーナに相談してみるとよいかもしれません。
実は、マリーナで斡旋してくれる中古艇の場合、そのマリーナで保管契約中のクルーザーが多いので、保管場所の契約も引き継げる場合があります。
お目当てのマリーナが満艇で新規の保管契約をできない場合であっても、この方法であれば、契約できる可能性があります。
直接、売主から個人売買で購入する場合は、斡旋業者が入らない分、業者のマージン分を安く購入できる、売主に価格交渉できる、といったメリットがあります。売主によっては、保管場所の契約も引き継がせてくれる場合がありますので、そちらも確認しましょう。
ただし、個人売買する場合には、船の保証がなく、受け渡し後に故障等が発覚して、実際には高額な修理費用が発生してしまう場合があります。船舶の経験豊富な方や、メンテナンス等の知識が豊富な方以外は、十分に注意して、契約する必要があります。
信頼できる業者等がいる場合、必ず事前に船のチェックをしてもらいましょう。購入金額が安いからという理由で飛びつくと、かえって高額の修理代を払う必要がある場合もありますので、十分に注意してください。
5.クルーザーを所持するとかかる経費って何?
・船舶検査を受けよう
動力を有する船舶で一定以上の大きさのクルーザー(検査対象船舶)の場合、船舶検査を受ける必要があります。船舶検査の有効期間は6年間(3年目に中間検査を受けなければならない)ありますので、中古艇で船舶検査の有効期間が残っている船舶以外であれば、船舶検査を受けて合格しなければなりません。
船舶検査に合格すると船舶検査証書、船舶検査手帳、船舶検査済票が交付されます。検査に合格するには必要な法廷備品や準備しなければならない書類等がありますので、詳しくは検査を受けるマリーナ等でご確認してください。
・任意保険に加入しよう
自動車や自転車に乗る方は、万一の事故に備えて任意保険に加入する方がほとんどですよね?
船舶についても、様々な事故に備えた任意保険に加入する必要があります。
当たり前ですが、海の上にはガードレールや車線はありません。自分の思うままに自由に操縦できるのが船舶の醍醐味ではあるのですが、海には様々な危険海域や浅瀬、漁具等の障害物が無数に存在しています。海上では車道と違い、車線やガードレールで安全な海域を示してはくれません。海に浮かぶ特定の標識(浮標)や海図を自ら読み解き、自分で危険海域を避けて進まなければいけません。また船舶事故では、遭難などの二次被害も考えられ、一旦事故が起きてしまうと被害も甚大になりがちです。
万一の事故に備えて、必ず任意保険には加入しましょう。各損害保険会社がプレジャーボート向けの保険を用意していますし、マリーナでも代理店をやっている事がありますので、問い合わせしてみてください。
・保管費用
保管料は、マリーナによってまちまちです。東京近郊のマリーナであれば、年間の保管料の目安は、フィート(1ft=約30cm)あたり3万円くらいかと思います。例えば、30フィートの船舶であれば、年間の保管料が90万円、1月当たり7.5万円になります。20フィートクラスであれば、月5万円くらいですので、自動車の月極駐車料金より少し高いくらいでしょうか。
葉山や逗子などの名門マリーナは、この倍の値段くらいします。また、公的な係留保管施設であれば、もう少し安いようですが、ほとんど空く事はないようです。
保管料は、地方に行くにしたがって安くなっていきますので、ご自分の居住地の近くのマリーナにお問い合わせしてみてください。
・ガソリン代
エンジン付きの船舶の場合、燃料が必要になります。
燃料はガソリンや軽油が一般的で自動車の燃料と変わりありません。ただし、自動車のように気軽にガソリンスタンドで入れるわけにいきませんので、燃料補給の可能なマリーナで入れることになりますが、一般的にはかなり割高です。
ガソリンスタンドのようにあちこちにあって、どこで燃料を補給してもいいというわけにはいきませんので、競争も働きませんし、港で管理するという事からも余分なコストはかかっているのでしょう。
それに加えて、船舶の燃費は決してよくありません。20フィートクラスでも、一日乗っていれば、2~3万円ほどのガソリン代がかかります。30フィートクラスになると、一般的にはディーゼルエンジン(軽油を使用する)が多くなりますが、それでも5~7万円ほどかかります。
ただし、軽油に関しては自動車以外の使用目的で使用する場合、申請により軽油免税が使え(免税チケットがもらえる)、税金分お安く軽油が購入できますのでお住いの県税事務所に問い合わせしてみてください。
・メンテナンス費用
その他に様々なメンテナンス費用がかかります。
プレジャーボートの場合、自動車ほどには頻繁に乗ることはないと思いますので、油断するとすぐにバッテリーが上がってしまいます。バッテリーだけでも、多額の費用がかかりますのでクルージングをしなくても、定期的にエンジンはかけるようにしましょう。
水上係留保管の場合は、船底に海藻や貝などが付着しますので、定期的なメンテナンスが必要になります。
また、それ以外にもマイナートラブルは頻発します。基本的に、海水や潮風にさらされていますので、消耗品等の交換は定期的に必要になります。ある程度のメンテナンス費用は覚悟する必要があるでしょう。特に年式の古い中古艇を購入した場合は、消耗品等の交換が必要になりますので、注意が必要です。
6.シェアリング(共同所有)でマリンライフ
いかがでしたでしょうか?あこがれのマリンライフを手に入れるには、ハードルは低くありませんが、クルーザーを手にする事によって、あなたの生活が豊かになる事は間違いないでしょう。
しかし、購入費用だけでなく、様々な経費がかかって、なかなかマリンライフを始められない方もいらっしゃるでしょう。そんなあなたには、レンタルサービスやシェアリングサービスを利用する事もできます。
気軽にマリンライフを始められる各種のサービスがありますので、まずはこういったサービスを利用してみるのも良いかもしれません。
・ヤマハが行っているレンタルボートクラブ。会員制。全国の提携マリーナでクルーザーがレンタルできる。
https://sea-style.yamaha-motor.co.jp/
・一般財団法人 日本海洋レジャー安全・振興協会が紹介する全国のレンタルボートサービス
https://www.jmra.or.jp/rental
・クルーザーのシェアリングサービス(共同所有)を行っている。
一般的なレンタルボートでは借りられない30ft以上のクルーザーを利用できる。
Nollegio 問い合わせ:03-5422-9394
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